2019年6月13日【リー・チョンウェイが現役引退】バドミントン界のレジェンド

東京オリンピックチケットの当選発表日が近づき、日本中がざわつぎ始めた2019年6月13日、バドミントン界のレジェンドであるリー・チョンウェイ選手が現役生活を引退することを表明した。

個人的に大変衝撃的なニュースだったので思いの丈を書いてみようと思う。

www.afpbb.com

※「リー・チョンウェイ 引退」でGoogle検索すると引退日が検索結果に出てくる。

f:id:shunon-badminton:20190613234526p:plain

リー・チョンウェイの引退日

 

私がリー・チョンウェイを知ったきっかけ

https://afpbb.ismcdn.jp/mwimgs/6/8/-/img_68c8206e9326546a9b52c0660f0f47aa190323.jpg

 私が初めてリー・チョンウェイ選手を知ったのは、高校からバドミントンを始めた私が高1の秋くらいに、当時画質も荒かったYoutubeで、2006年香港オープンバドミントン男子シングルス決勝「林丹(リンダン)VSリー・チョンウェイ」の試合を見たときであった。

 

思い返すと12年前くらいの話になる(自分も年とったなぁ、、)

 

動画とはいえ初めてプロの試合を見た時の感動した記憶は今も鮮明に残っている

「自分たちがやってるバドミントンとは何もかも違う」

「こんなにバドミントンの動きって綺麗なんだ」

とにかく言葉では言い表せないような感動を受け、そこから寝ることも忘れて無心にプロの試合動画を見漁っていた。

地元にインターハイ常にベスト4くらいに入る名門校がいたので、その人達のプレーを生で見たときも「これが同じバドミントンなのか」と本当に衝撃を受けたものだが、その名門校の選手たちと比べても明らかに次元が違うことが、バドミントンを始めて半年にも満たない私にも感じ取れた。

「具体的にどう違うのか」という説明は当時の自分にはできなかったが、とにかく何もかもが違うことはハッキリ分かった。

 

永遠のライバル、林丹とリー・チョンウェイ 

プロ同士の試合はそれはそれはどれもすごいものばかり。しかしその中でも異彩を放つとてつもなく素晴らしい試合があった。

http://badminfo.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2010/11/21/lindanlizongwei.jpg

・オリンピックで金メダルを2回獲得した中国が誇るレジェンドの林丹選手(当時世界ランキング1位)

・オリンピックで銀メダルを3回獲得したマレーシアの英雄、リー・チョンウェイ選手

の両者の試合である。

 

当時の林丹は本当に強くて、ランクの高い国際試合も2回に1回は優勝するくらい圧倒的な強さを誇っていた。

それに唯一互角にラリーできるのがリー・チョンウェイであった。

(タウフィック・ヒダヤットやピーター・ゲードもいたが、個人的にはリー・チョンウェイの方が林丹と良い勝負をすることが当時多かったように思う)

 

二人の試合はバドミントンという競技の結晶とも呼べるクオリティで何度も何度も見た。

極限までバドミントンの高みに達した2人だけが折りなせる、至高のラリーの数々

 

林丹と並び立つ者リー・チョンウェイという選手が仮にいなかったとたら、ここまでの感動を与える試合は存在し得なかったであろう

 

そう思わずにはいられない2人だった。

 

リー・チョンウェイ選手、お疲れ様

リー・チョンウェイ選手は北京オリンピックロンドンオリンピック・リオオリンピックの3大会すべてで決勝まで勝ち上がるも、すべて涙を飲んでいる。

 

また、ドーピング疑惑の影響で一時戦線離脱を余儀なくされたりと、客観的に見ると苦難の連続の競技人生だったのではないかと思う。

 

夢破れても立ち上がって観客を魅了し続けるリー・チョンウェイ選手は私はとても好きで、その姿勢を非常に尊敬し憧れていた。不屈の闘志とはまさにこのことだと。

 

昨年がんを患って戦線離脱したときも「35歳という年齢もあるけど、きっとがん治療を終えて戻ってくるのではないか」という期待が個人的にあったが、その願いが叶うことはなかった。

 

想像を絶する苦難や葛藤がリー・チョンウェイ選手の中にあったものと推察する。

ここ10年ほどに渡り、マレーシアでなかなか若いシングルスの強い選手が育ってこなかったのリー・チョンウェイ選手のプレッシャーにもなっていたのではないか、などリー・チョンウェイ選手の心労は本当に凄いものだったと思う。

それでも前を向き続けてみんなに感動を与えてくれたリー・チョンウェイ選手に本当に感謝したい。

実際にリー・チョンウェイ選手は20年近い間、マレーシアの男子シングルスを引っ張り続けた。

これまでどんな困難があっても休むことなく走り続けたリー・チョンウェイ選手に、私なんかが言うのは大変おこがましいかもしれませんが「お疲れ様でした。ゆっくり休んでください」と言いたい。

 

おまけ

数ある林丹とリー・チョンウェイの試合の中でも、私の中で特に印象に残っている「2011年の世界選手権男子シングルス決勝」の試合を掲載しておく

 

www.youtube.com